子を児童養護施設に入所させたい県は、親が同意しない場合、裁判所に対して施設入所の審判を求める。80%は行政の言い分が認められ施設入所となり、20%は行政が申し立てを取り下げ、親の言い分が通るのは1%程度という実態がある。

ちょうど本日親から送られてきた新設入所を認めた審判結果では次のように書かれている。「児童には発達上の特性が認められ、適切な支援が必要であるところ、父は児童の発達特性についての理解が乏しく、父が児童の監護を行うこととなった場合、児童は必要な支援が得られない可能性が高いと言わざるを得ない。著しく児童の福祉を害することから、児童を福祉施設に入れ、安定的な生活環境を与えることが必要。」

父にこの特性を理解できるよう促し、必要な支援を父が子に与えられるように持っていくことこそが、児童福祉行政の任務ではないか?可能性が高いなら対策を講ずればよい。施設の方が安定した生活環境とは、家族の機能を低く見すぎているのではないか?虐待親から子の命を守るレベルとはかけ離れ、上手に養育できない親から子を取り上げるだけの児童福祉に成り下がっていないか?福祉行政の敗北・放棄に思える。