昨日、28年9月議会の最終日ということで、以前予告しておいたように、議会運営委員会(委員長 芝田裕美)によって、鎌ケ谷市議会傍聴規則第12条「傍聴席に入ることのできない者」に大きな一文、市民の権利である「議会を傍聴する権利」を一方的に侵害する恐れの高い条文が追加されることが決定した。
議場では時々、傍聴席からいろいろな声が聞こえてくる。「議長、議事進行!」とか「しっかり答弁しろ!」とか「そうだ!」とか様々である。ある面、議場の雰囲気をつくるのがこうした不規則発言でもあるといえる。中には、やや激しい発声もあり、議長から注意を受けたり、退場という命令を受けたりする場合もあるが、それらも含めて、市民が直接発言できる民主主義の一場面であると私は理解してきた。
ところが、今回の鎌ケ谷市議会での傍聴拒否ルールの制定は度を越えているとしか思えない。私は一人会派ということで議会運営委員会メンバーにはなれず、発言の機会は得られないので、結果を後から報告されるだけである。
何故改正するかの理由・・要約
ここ数年大声を出し、議会を妨害する傍聴者がいるので、議員と傍聴者の安全を確保し、正常な議会運営を行う対策が急務でとなっている。しかし、現状のルールでは、再度大声を出す可能性のある傍聴者の傍聴席への入場を拒む規定がない。議長権限で個別に対応している。入場すると会議を妨害することが認められる者を入場させないための改正をしたい。

改正され追加された条文6.
第12条 傍聴席に入ることができない者 
1.銃器その他危険なものを持っている者
2.酒気を帯びていると認められる者
3.異様な服装をしている者
4.貼り紙、ビラ、掲示板、プラカード、旗、のぼりの類を持っている者
5.笛、ラッパ、太鼓、その他楽器の類を持っている者
6.会議を妨害し、または人に迷惑を及ぼすおそれがあると認められる者

6.会議の妨害の妨害とは何か・・である。傍聴席からの発声は会議の妨害になるのであろうか?
第13乗 傍聴人の守るべき事項 (妨害する具体的な内容である)
1.議場における言論に対して、拍手その他の方法により公然と可否を表現しないこと
2.談論し、放歌し、高笑いしその他騒ぎ立てないこと
3.鉢巻き、腕章等示威的行為をしないこと
4.帽子、外套、襟巻の類は着用しないこと
5.飲食、喫煙をしないこと
6.みだりに席を離れたり、不体裁な行為をしないこと
7.その他議場の秩序を乱し、会議の妨害となるようなことをしないこと

議場の内容にコミットする発言であり、賛否を表現する発言でなければ、少なくとも会議を妨害する発言とは記載されていない。不規則発言があるから即、議員と傍聴人に迷惑を及ぼすとか、会議の妨害になるということではない。この度の鎌ケ谷市議会のルール改正は、鎌ケ谷市議会の歴史が作り上げてきたこれら議会運営ルールを、感情的感覚的に曲解する改正ルールであると考える。市民が持つ人権を侵害することに配慮が欠けている。後々、大きな問題になるような予感がする。