世界で一番幸せな国と言われている北欧デンマークの投票率は75%~90%と言われています。日本では、市長や知事の選挙で30%台、議員の選挙はそれでも50%に近い投票率です。デンマークは直接税50%、消費税25%と高税の国です。福祉分野で専門職として働くことで女性の就業率は高くなり、国家の税収を支えているのが高い女性の就業率と50%の所得税です。そこで、住民はきちんと働く政治家を選び、学費も医療費も福祉も無料で貯蓄の心配ない国を選んでいます。一人当たりでは日本の倍近い経済力を持つデンマークは、200年以上前、アンデルセン童話「マッチ売りの少女」のように貧困により子供が死亡していく国でした。その国を教育から立て直し、世界で一番幸せな国に変えていったのです。全ては意思あれば動かすことができるのです。これが政治の仕事です。
デンマークはEU諸国の中で医療費は最低なのに、医療への満足度はトップです。なぜか、国民のメリットある方向へ動くように制度設計がされているからです。「福祉がお粗末だから、病院に入って家族の負担を減らす」というよく聞く話は、低額な福祉コストをけちって、ずっと高額な医療で代替させているのです。デンマークでは、こうした場合の医療費は、お粗末な福祉の責任から発生するので、国ではなく責任者である自治体が負担するのです。自治体はこれではたまりませんので、福祉を充足させて、家族の就労継続を支え、医療費を抑制し、国民の負担を減らし、国家の税収を確保します。インセンティブが利く政策は政治の仕事です。
だから皆さん、興味がない、だれに投票してよいかわからないなんて、言っている場合ではないのです。投票にさえ行かない人の意見は政治には反映できません。(インタビューに答えた内容から一部抜粋)