不思議な選挙だった。直近2回経験してきた県議会議員選挙とは全く違う世界を感じた。過去の経験から、有権者は実在する市民のはずだった。その実在する市民との対話が選挙であり、その反応が選挙結果とむすびつくものであった。私の経験知である。
ところがそれは民意の一部を表すものでしかないと初めて知ることとなったのが2025夏の市長選挙だった。

霧のように立ち込めた見えない世界がどこまでも巨大であることを初めて知る経験をした。『現状で良い』と判断している多数の有権者がいてその民意が示された結果となった。私自身は、選出された市長に舵を握っていただくのを只々遠くで見ていくしかないという気軽な身分となった。それによって新たな歩みを始めるチャンスが手に入ったという実感がする。

そんな折、日ハム鎌ケ谷スタジアムが北海道移転がすでに決定していることが報道解禁された。選挙直後に公表するという政治姿勢に失望は感じたが、とにかく移転するその日はもうすぐ必ずやってくる。たくさんの課題を背負った鎌ケ谷市の復興再生には、とにかく覚悟と決意を持った職員人材をその役割に登用することに尽きる。腹を決めて手掛ければ成果は必ずやってくる。政治家である市長の責務を果敢に行動して示して欲しい。

2025年7月2日
元千葉県議会議員　岩波初美