4月、福島県浪江町で開通したばかりの常磐線浪江駅に、相馬野馬追祭りのポスターが貼ってあった。7月29日、30日のこの祭りに参加できるように、それまでに研究論文を仕上げようと決意したきっかけとなったポスターだ。その目標が叶い、昨日、一昨日と南相馬市の会場で本場の野馬追いを堪能してきた。福島の相馬、双葉地域の方が、下総の国千葉県北西部小金牧は有名かもしれない。野馬追いの発祥は、正に我々の暮らすこの土地小金牧である。
 野馬追の由来をパンフレットから紹介する。「相馬家の祖先が、1千年以上前、下総国葛飾郡小金が原(現在の千葉県北西部)の牧に野生の馬を放牧し、北関東八か国の兵を集めて野馬を敵兵に見立てての軍事訓練を行った。また、捕らえられた馬を神前に奉じ、妙見の祭礼として始まった。その後、相馬氏が奥州行方郡(現在の南相馬市)に移り住んでからこの行事を続けてきている。現在でも総大将は相馬家の子孫が務めている。」こうした紹介が、新聞やパンフレットのあちこちに記載されているのだ。
 発祥の地である小金牧(鎌ケ谷市含むこの一帯)が、その歴史を活かさぬ手はない。いろいろアイディアが湧きあがってきた2日間だった。戦国絵巻のように武士の世界を華やかに再現する祭りだ。実際は、過去各農家が飼育している農耕馬が主役を務めてきたという。今は、当然祭り時に馬を借りてきて行い、五百騎近い騎馬武者が登場する祭りは圧巻である。
 

観覧席

観覧席

競馬 旗を背負って走る

競馬 旗を背負って走る

ほとんどの馬は競走馬、足が細く大丈夫かとハラハラする

ほとんどの馬は競走馬、足が細く大丈夫かとハラハラする

神馬と言われる馬は足の太い種類。当時の馬はこういうスタイルだったのでは。

神馬と言われる馬は足の太い種類。当時の馬はこういうスタイルだったのでは。

南相馬市長が武将となって、口上を述べる。

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「頼もう」といい、護衛兵と戦いあう場面

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雨の中、蓑姿も猛々しい

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