希望の党結党と民進党が雪崩状態に崩れてしまった様を目にすることとなった。注目してきた何人かの前国会議員の発言をチェックしてみるが、この事態に際してほとんど発言が少ない。あわせて希望の党の綱領もチェック。「4 平和主義のもと、現実的な外交・安全保障政策を展開する。」に関して、「集団的自衛権は憲法違反である」と異議を唱え、国民をリードしてきた民進党からは、この4に関する解釈と4を受け入れた説明を是非ともうかがいたい。私はけしからんと思っているわけではない。多くの国民が民進党の訴えを支持してきたわけなので、4を受け入れた意義を適切な言葉で聞きたいのだ。
 「現実的な外交・安全保障政策」に関しては、日々国家間の挑発が繰り返されてる中で、ミサイルロケットが発射されないよう努力は当然していただいているはずである。しかしながら、国民としてお祈りしているだけで済むとはだれも思っていない。相手の思惑でどんな行動に出られるか、わが国民がコントロールはできない。どういう事態となれば何をどう行うのかを具体的に想定して定め、準備はしておいていただきたいからだ。安全保障関連法が審議されてきたときよりもはるかに事態は進行している。平和憲法の下で法律を整えていただくのが国会の役割となる。集中議論によって現実に即した国家の判断を政治リーダーに委ねるための選挙である。

希望の党が27日に発表した党綱領の全文は次の通り。
 我が党は、立憲主義と民主主義に立脚し、次の理念に基づき党の運営を行う。常に未来を見据え、そこを起点に今、この時、何をすべきかを発想するものとする。
 1 我が国を含め世界で深刻化する社会の分断を包摂する、寛容な改革保守政党を目指す。
 2 国民の知る権利を守るため情報公開を徹底し、国政の奥深いところにはびこる「しがらみ政治」から脱却する。
 3 国民の生命・自由・財産を守り抜き、国民が希望と活力を持って暮らせる生活基盤を築き上げることを基本責務とする。
 4 平和主義のもと、現実的な外交・安全保障政策を展開する。
 5 税金の有効活用(ワイズ・スペンディング)の徹底、民間のイノベーションの最大活用を図り、持続可能な社会基盤の構築を目指す。
 6 国民が多様な人生を送ることのできる社会を実現する。若者が希望を持ち、高齢者の健康長寿を促進し、女性も男性も活躍できる社会づくりに注力する。