鎌ケ谷市民オンブズマンが今年3月に提出した監査請求に対する監査委員の結果を見せていただいた。学校エアコン保守点検業務(年間500万円)が作業実態がないにもかかわらず、委託料を支払ったのは不当な支出として、2年分、1,000万円分を市長と関係職員は市に返金するように求める監査請求である。結論は、想定通りの「棄却」である。
監査委員が市長に提出した意見書には次のように記載されている。「当該契約に関し、受託業者から提出された業務報告書は、誤記載が多数ある状態にもかかわらず、教育総務課は訂正もさせずに受理しており、書類上では業務不履行を疑われても致し方ない状態であった。」管理体制を確立させなさいという意見である。
これでは、報告書に多数の誤りがあっても、写真が紛失して添付されなくても、委託費は支払われることが容認されるという、たいへんなモラルハザードだと思う。全ての支払いについての先例となるわけである。こんなでよいのだろうか?
そもそも監査は適正に行われたのかという疑問が残る。職員の説明を鵜呑みにし、事実確認ができていないのではないかという箇所がある。「業務が履行されたのかどう確認したのか」という最も重要部分に、誤記載のままの報告書を持って、各学校に作業状況を確認したと事実確認をしている。平成30年1月5日に業務の履行を確認し、検査完了としている。
オンブズマンの調べでは、業者が提出した作業報告書には1月6日まで、点検作業を行った記載がある。作業途中に職員が完了を確認したことになる。きちんと業者の報告書を読めばわかるはず。監査委員さん見ているの?本当に自分で資料を見て監査頂いているのですか?