次年度予算を審議する予算委員会が過日行われ、私は一人会派なので、割り当て時間が答弁込みで11分とごく短時間。3月3日、私が取り上げたのは、年間20億円ずつの損失を積み上げている県立6病院の予算の経営改善行動を問うた。現在県立がんセンターの新築・改修事業が最中であり、400億円かかるというこの事業費が、令和3年度からは経常経費として収支に現れるようになる。よって、20億円の損失がさらに増加する可能性が高いからだ。公立病院であることに甘えず、経営マネジメントを強化できる人材を導入して、改善に取り組んで欲しいと要望した。

 その10日後、議会の最終日に、私へのプレゼントのような、外部監査人報告書が議場に配布された。なんと、県立6病院の経営状況を監査している報告である。過日の予算にかかる執行部へのヒアリングの中では、この報告書がまもなく示されることは全く情報提供もなされなかった。役人さんらは知られなければその方が良いと、根っから思っているようだ。これでは改革はできないね。報告書には、私が危惧しているような、マネジメントの機能不全が明確に具体的に指摘されているからだ。やはり、実態は必ず数字に表れるのだ。「電子カルテのバグを6年間気づかずに使用していた」とか「棚卸を業者任せにして、差異があっても分析指示もしない」等々。県は、損失の原因を医師不足を理由にしているが、予算委員会で私は、医師・看護師数に対する患者の少なさが、赤字の根本原因である点を指摘し、経営マネジメントの機能不全ではないかと指摘したのだ。

今後、頂いた監査報告書を読み込んで、実行する意思のある人材と権限をもつ改革チームを県の病院局に求めていくつもりだ。