安房地域訪問の帰り道、以下説明の最終処分場のを道路から案内してもらった。その巨大さにただただビックリ。


先の6月25日、環境生活常任委員会において、複数の議員から、君津市の大規模最終処分場に関する質問がなされた。
鴨川市の清澄山から始まり、木更津市の盤洲干潟へ注ぐ小櫃川(全長88km)の水は、袖ケ浦市、木更津市、君津市、富津市の上総4市と、市原市、千葉市の一部の上水道の水源となっている。この水源地に千葉県の許可を得て、平成16年産業廃棄物最終処分場が稼働を始めた。平成24年1⽉に⾼濃度の塩化物イオンの漏えい事故が起こり、県は原因調査と改善対策、対策が為されるまでの廃棄物の搬⼊停⽌を⾔い渡したが、 事故後8年経つ現在でも搬入停止が続いている。

将来にわたり、この企業は排水管理を担えるか?
 その後千葉県の許可により増設が繰り返され、予定では国内最大級を目指すという。原発事故以降の放射性廃棄物の搬入も確認されている。委員会では、1期工区で排水処理に不備があっても、2期・3期は別々に許可するというルールで県が対応していることが判った。地元住民としては、この会社が未来永劫、廃棄物が無害化するまで排水管理ができる保証はないと危機感を訴えている。この増設で河川や地下⽔が汚されてしまわぬよう増設許可の取り消しを求めて、 平成31年1⽉31⽇、千葉県に対する「⾏政訴訟」を千葉地⽅裁判所へ提訴したという。

許可者である県が責任もって管理に加わる必要
委員会での県の答弁からは信頼感が見いだせなかった。ほとんどの事実確認を、管理事業者からの情報提供に基づいて判断しているのみであり、独自な調査や判断がどこにも見えなかったからだ。業者を適切に指導していくといわれてもどう指導できるのか、見通しは得られなかった。質問した議員からは「県は地質水質の専門家を活用できるのだから、対策を示して事業者に実施を指示して欲しい」と強く苦言が呈された。
将来にわたって適切な排水管理を確保するためには、許可者である県が管理に加わる管理法人を立てねばならないと考える。現在の会社の利益を将来の管理費に充てるよう、基金として積むことを許認可の条件にすべきである。