本日11月15日号の広報の決算評価が意味不明なものになっているので驚いた。市民に実態を説明すべきなのに、一体何を目的とした黒字アッピール、健全アピールなのか知らないが、通常自治体の決算広報は、「収入いくら、支出いくら、残りいくらは基金に積んだ」程度の事実のみを記載するものである。日本中の自治体で「わが市の財政は健全」などと感情的な言葉で市民に発信しているところが他には見当たらない。
市の言い分は次の通り。
『28年度の黒字(約16億円)から前年(27年)度の黒字(約20 億円)を差し引いたものを単年度収支と呼び、約4億円の赤字となりましたが、中期財政見通しで見込んでいる「毎年16億円の黒字」 は、おおむね確保しています。  また、単年度収支から財政調整基金の積立金や取り崩し額を除いた実質単年度収支は約7億円の赤字となりましたが、これは今までの行財政改革によって得られた各種基金を有効活用することで 市民サービスの充実を図るべく、待機児童対策などの事業へ積極的な予算の反映を行った結果です。』こんな説明を見ると赤字なんだか黒字なんだか市民に混乱を引きおこす。
 それからもう一つ、広報での説明の中に『この黒字分(歳入-歳出 注釈筆者による)は、予期し得ない災害や経済状況の悪化および公共施設の老朽化に伴う大規模改修などに活用するなど、将来の行財政運営を見据えて貯金するとともに、教育、福祉、安全・安心、魅力あるまちづくりといった政策に対して、計画的に活用していく予定です。」という解説があるが、経済状況の変化に備えている積立金は簡単には本来取り崩してはならないこととなっている。
 以下は基金条例にある処分できる理由を示す項目である。
○鎌ケ谷市財政調整基金条例
(処分)
第6条 次の各号のいずれかに該当する場合は、予算に計上して基金の全部又は一部を処分することができる。
(1) 経済事情の変動等により財源が著しく不足する場合において当該不足額をうめるための財源に充てるとき。
(2) 財政需要が急激に増大したにかかわらず起債その他による財源が不足する場合においてその不足財源を補うため基金を処分

 要するに「教育、福祉、安全・安心、魅力 あるまちづくりといった政策に対して、計画的に活用していく」ものではなく、すでに起こりつつある税収減に備えて容易に処分することなく、我慢を重ねて在高を維持させるべき基金である。国からの交付税を頼りに運営しているわが市の場合は、国の制度変更という不測の事態が経済事情の変化を引き起こすことも想定しておくことが危機管理だと思う。収支の差額を基金に積んで、それ以上の金額を基金から取り崩して、これが黒字であるとどうして言えるのか是非とも教えて欲しいものだ。

以下は私が整理した鎌ケ谷市の決算状況である。これは解説無しで事実のみを示す。