予防こそ唯一無二の進むべき道。
いよいよ増税が随所で一斉に始まる。そのひとつが介護保険料の増額である。高齢化の進展に伴い、今後一気に支出増が見込まれるからだ。介護保険の組み立ては、保険料と利用者負担収入50%、国県市負担50%で成り立っている。鎌ケ谷市は平成30年度介護保険会計を70億円、昨年に比べ、5.7億円増額と見込んでいる。その増額に伴い、介護保険料が平成30年度より65才以上市民に関しては値上げとなる。基準額で4,890円が5,270円へと月380円の増額だ。基準額とは本人市民税非課税、家族は課税の場合をいう。当然、本人および家族の収入によって変化する。最低月額が2,371円、最高月額が12,121円となる。
現在、市内65歳以上人口は約3万人、その内、介護保険を利用している方は15%の4,500人、3年後には5,200人へと大く増加し、貯金全額取崩して予算を組む見込み。膨張する介護費、医療費をコントロールする方法は、現在介護の世話になっていない65歳以上の市民2.5万人が、今後介護受給に至らないための「介護予防」「病気予防」に注力するしか切り抜ける道はないと考える。
利用者の介護度が軽くなっていくというディサービスセンター(浦安市内)を見学したことがある。杖をついて我々を案内してくれた方は、施設の利用者で要介護2だと自己紹介してくれた。この施設では見学者の案内は利用者の役割で、対価が施設内通貨で払われるとの説明。人の能力は使わねば衰えてくる。できていたことができなくなる。機能を維持するには、人とのコミュニケーション、趣味、運動、思考・・・鎌ケ谷市の最大の任務は予防にある。