長年、鎌ケ谷市に暮らしていますが、貝殻山公園隣接の「とっこめ」に初めて足を踏み入れました。正確には平成19年国史跡と指定された『下総小金中野牧跡』(市内東中沢1丁目)です。県道からも様子が見えるのでお気づきの方もいらっしゃるでしょう。とっこめとは「捕込」と書き、野馬を追い込んで捕獲し江戸幕府に軍馬として提供したとの説明です。隣接地は民家になっていますので、一部ではありますが、よくぞ、残していただいたものと感謝です。街中にぽっかりと空いたタイムトラベルのドアのような空間です。
歴史を伝える資産は、民間では到底保持のしようがありません。強い意志と財力が必要だからです。人口減少時代に市民が感じる豊かさのひとつは歴史資産です。手をこまねいているうちに失われてしまうからです。自治体が意識して保全せねばならないものと考えます。