土日だけでも事務所には複数の家族から切羽詰まっての相談の電話が入る。その後、状況をメールで確認した上、1名の判断では心配なので、2名体制でリモート相談会を行う。以上が児相と親子の架け橋千葉の会の日常業務である。年間140件くらい、40%は千葉県で残りは全国からの相談に対応し、未だ誰も公表していない実態はかなりの当事者から伝えていただいている自負がある。この重要な業務を完全なボランティア組織で担って3年経った。

その中で、お子さんへの教育熱心な保護者による虐待の疑いで、一時保護される事例が重なり伝えられた。昨今、子どもが持つ情報量は多く、自ら警察や児童相談所等に駆け込むことで、親からの勉強要請を逃れる道があると知って対応しているらしい。勉強だけでなく、スマホの使い方、ゲームの時間管理など、親からの制限と多少のいざこざに反発したお子さんが、それを訴えて児相に保護されるなど、児童虐待の定義と対象が拡がってきたからだ。

子どももまさか、親とは会えなくなるし、学校には行けないし、場合によっては施設行きの裁判にかけられてしまうなど、想定もしていない結果につながってしまう。子にとってのダメージは大きく、戻ってきた場合でも後の再保護に怯える。結果として、親向けのトレーニングの機会を作ろういう考えに至った。