お隣の韓国から深夜『戒厳令発令』『戒厳令解除』という物々しい言葉が轟き、何が起きたのか2.26事件の戦前を惹起し、ここ2日間頭が混乱している。そんな最中に、相談のメールが飛び込んできた。「突然、警察官を含む市職員ら8人くらいの集団が、私と母の住む自宅に突入してきて、虐待したという、全くの事実無根でいったい何の事だ?と思いつつも警察官に身柄拘束された私は110番通報も出来ず、瞬く間に母親を連れ去られ、10分ほどの出来事で私は反論する機会もありませんでした。」すでに事態の発生から10カ月経ての相談メールです。

 私が児童虐待対応を行っているとの情報を得て、こちらに連絡を入れてくださったとのこと。ちょうど同時並行で、都内の母と娘、同様に高齢者虐待を疑われ、市役所区役所が、養護者である子に調査をすることはなく、周囲の関係者らで保護決行を決めて、時にはこうして警察組織を使って要するに、抵抗することのできない一市民の下から人身を奪い取っていく。今や虐待対応に関しては、超法規的対応ができるようになっており、誤りがあるという想定を外して実施され、日本国憲法で定めてある、理由の説明も裁判所の関与もなく、弁護士を付けることもなされず、まるで戒厳令下そのものに人身が拘束されている。

 高齢者虐待は児童虐待と違い、子は親とは別人格であり、親権者のような法的権限を持っていない。親につけられる成年後見人を相手に交渉を行うこととなるが、成年後見人は虐待を認定した人でもないし、施設に一時保護した人でもないので、実際交渉相手にはならない。話し合いの相手が誰なのかわからないという、信じられないほどの未整備な法制度の下で親を失うこととなる。こうしたショッキングな事態が身に起こると、高齢者の寿命は縮まる。

 弁護士や行政機関に相談しても全く見通しがつかず嘆く息子さん。関係資料を全部持ってきていただき話を聞くこととした。一時保護を強行するまでに、どのような事実確認と養護者である息子さんへの何らかの説明や指導があったのか・・伺いたいと思う。